「自分たちが食べる梅干しを作ろう」という子どもたちの声をきっかけに今年も作ることになった梅干し作り。(子どもたちが作ったものは観察用となります)
梅干しはいくつかの工程を、数か月かけて行います。
6月、最初の工程を異年齢の3人~4人のバディで行いました。
栄養士から作り方を聞く子どもたちの顔は真剣そのもの。去年も真剣に、そして興味津々でしたが、去年と違うことがありました。
「爪楊枝でおへそ取るんだよね!」「水で洗ったらタオルで拭くんだよね!」
なんと、去年の梅干し作りのことを覚えていたのです。そして栄養士の「何で洗ったあとしっかり水を拭くの?」という問いかけにも「お腹が痛くならないように!」と自信満々に答えていました。
そんなお兄さんお姉さんの姿を、初めて梅干し作りをするお友だちが真剣な眼差しで見つめていました。
異年齢で協力しながら、爪楊枝でヘソ(ヘタ)を取り、水でキレイに洗い、布巾で水を拭き、塩を付けていきます。
「優しい力でね」と説明であったことを思い出し、もらった一つ一つの梅を大切そうに手で包み、「優しく…優しく…」と一つ一つの工程をじっくり丁寧に行っていました。まるで梅に命があるかのように持つ子どもたち。“自分の梅干し”に愛着が生まれているようでした。
また、去年の経験がある大きいクラスのお友だちは、「こうするんだよ」と自分から作り方を説明しようとする様子も見られました。
まだ歩けないクラスのお友だちは、梅に触れたり、大きいクラスのお友だちが行う作業をじっくりと観察し、とっても興味津々の様子でした。
「いい匂い」「柔らかい」と五感を使いながら楽しんで“自分たちの梅干し”を作った子どもたち。梅干し作りの体験を観察を経て、興味関心を広げたり、時間の経過とともに変化する食材の様子から様々な発見を楽しんでいきたいと思います。
去年の活動が今年に繋がってきているように、もし来年作ることになったら、または他の何かしらのタイミングで、子どもたちはこの日のことを思い出すかもしれません。子どもたちは、そこで何を思うのでしょうか。
今この瞬間の子どもの疑問や発見、経験は子どもたちのいつかに繋がっていってほしい、そう願う保育者なのでした。
YMCAオベリン保育園 荒井