2020年6月17日水曜日

ぞう組 キャンプごっこに向けて ~富士山キャンプには行けないけど、何かできそうじゃない?~


6月3日
 ぞう組の子どもたちと中止になった夏キャンプについて、話し合うことになりました。
 「富士山キャンプには行けないけど、何かできそうじゃない?」「マシュマロ焼きたかったから、ティッシュを棒で刺して真似っこは?」「いいねー!」と、子どもたちは現状を前向きに受け止め、それならどうするかと更に話し進めていきました。そしてみんなは『夏キャンプでしてみたかったこと』と『今できそうなこと』を考えて紙に書き出すことにしました。


 しばらくすると子どもたちは、描きながら近くの友だちに「これはね…」と嬉しそうに話し始めました。そこで、急遽発表会をすることにしました。
 子どもたちは初めて、人前に出て自分の思いや考えを発表するので、とても緊張していました。しかし実際にやってみると「これは何?」「それいいね」と、友だちが興味を持って自分の話しを聞いてくれる嬉しさを感じ、やりとりを楽しんでいました。



6月15日~16日
 15日の帰りの集いで『夏キャンプでしたかったことを家で考えてこよう!』とみんなで決め、16日に子どもたちと話し合いました。考えてきたことは、①秘密基地の名前②テントの形③富士山はどうやって作る?④たき火はどうしたら長い時間燃やせる?の4つでした。そこでそれらを紙に文字や絵にして発表することにしました。



 
 
 同じテーマについて、それぞれが考えてきたので「あぁ、それもいいね」「それ、僕と一緒だ」と共感したり認め合ったりする様子が見られました。
 ①の『秘密基地の名前』では様々な意見が出ました。「ぞうぐみひみつきち」「みんなのひみつきち」「キャンプひみつきち」など「沢山出たのは良いけど決まらないな、どうしよう」と問題が発生しました。
 「多数決はやだな」「じゃんけんも違うよ」と悩む子どもたち。話し合いの結果、「合体だ!」とひらめき、秘密基地の名前は『みんなのキャンプひみつきち』に決まりました。そして、みんなで決めた名前を手作りしおりに書いて大喜びでした。

 
 ③の富士山作りでは、「明日は忙しいから今できること今のうちにしちゃう?」と17日は園外保育で出かけるので、すぐに作ることになりました。「それでさ、明日、富士山持っていけばいいよね」と『持ち運び富士山』を制作しました。

 
 「見て、そういえば、富士山の本あったよね」「ごっこだけど、やっぱり富士山なきゃね」と友だちと話をしながら、大きな富士山を描いていきました。「きっと、富士山はいろんな色だよ」
 
 
 通常ならぞう組さんの4月はみんなで集まって、また一つ大きくなったことや保育園で一番大きいクラスになったことを喜び、少しずつ夏キャンプに向けて活動していたはずです。しかし、今年は生活をする上で様々な変化がありました。そんな中でも、少しずつ自粛が緩和し、登園する子どもたちが増えていくと、「今日は○○くんが来てくれたんだよ」「明日はもっと会えるかな」「やった!全員コンプリート!」と友だちと会えて嬉しそうな姿がありました。また、夏キャンプの話し合いの最初の方に出てきた「マシュマロをティッシュと棒で…」といった夏キャンプに思いを巡らせる子どもの言動もありました。
 子どもたちは、友だちと一緒に過ごす尊さを知りました。その透き通って温かい思いに担任は感動し、気づかされることがたくさんありました。
 さて、いよいよキャンプごっこが始まります。どんなことが起こるかとても楽しみです。

 YMCAオベリン保育園 廣山